前からトライしてみたかったモナコのタラソテラピー。栗が冬休みなのであやぴーの世話をお願いし、友達と一緒に一日贅沢をしてくることにした。実は栗からのお誕生日プレゼントなのだ。友達とどのコースにするかタラソ・センターのWEBサイトを研究した結果、「Maxi-Mineral」という死海の塩を使ったマッサージや、やはり死海から取ったという泥パックがあるコースにすることにした。
2週間前に予約を入れると、受付のお姉さんから二人一度には施療ができないと言われてしまい、焦る。「二人一緒にやりたいのなら基本のコース(短いプログラムを4つ選ぶ「4 soins marins」)が、お勧めですよ。」と聞いて心が揺れたのだが、目的は二人一緒にいることではなくて、あくまでもタラソ。やはり、最初に決めた通り、一人一人じっくりケアしてもらえそうな「Maxi-Mineral」をお願いすることにした。私は午後2時に、友達は午後4時に施療の予約を入れる。このコースでは他の1日コースと同様、室内プールやジムも利用できるので、友達と二人、一日の大まかなスケジュールを決めたり、持っていくものを確認しあったりと、ワクワクしながらこの日を待った。
電車が遅れないか心配だったのだが、無事予定通りモナコ駅に到着。のんびりと歩きながら待ち合わせ場所に向かった。メトロポールというカジノ近くのショッピングセンターで11時半に友達と合流し、サンドイッチ・カフェで軽くランチをしてから、タラソのセンターに向かった。
まずは受付でチェックイン。先に支払いも済ませておくことにする。プログラムが書かれたカルテのようなものを渡された。初めてだと言うと、受付のお姉さんが場所を案内してくれた。地下2階にジム、レストラン、更衣室や海水を温めた大きなプールなどがあり、私達が施療を受ける場所はもう1階下の地下3階とのこと。「良い一日を!」と言い残してお姉さんは消えた。早速更衣室に入り、着替えることにする。
カルテを持って更衣室の窓口に行くと、スタッフがハンガー付きの物置カゴにバスローブやタオル、スリッパを乗せて渡してくれた。個室を使い、それぞれ着替える。更衣室には、もちろんトイレやシャワーや洗面台もある。どこもピカピカ。せっかく色々渡してもらったのだが、まずはジムに行こうと言うことで、水着の上にスポーツウェアを着ることにした。バスローブとスリッパは返上する。荷物を渡す時に番号札をもらった。「何度戻っていらしても大丈夫ですからね。私どものことは気にせず、好きなだけ荷物の出し入れをして下さい。番号札はなくさないように気をつけて下さいね。行ってらっしゃい!」とお姉さんが声をかけてくれた。モナコを誇る大企業SBM、さすが社員教育が違う!
ミネラル・ウォーターとタオルを持ってジムのドアを押した。あまり人がいない。入り口近くにいたコーチに「初めてなんですけど。。。」と話しかけると、まずはウォーキング・マシーンからスタートするように言われた。コーチに使い方を教えてもらったのだが、友達は既にスポーツジムで使い慣れていたようで、自分で操作をしていた。か、かっこいい。。。
目の前に地中海を見ながらウォーキング。こんな贅沢なジムはないよね~と友達とおしゃべりしながら、時速6キロで速歩き。画面ではJSTVを見ることもできて不思議な気分。20分ほどウォーミングアップをしてから筋肉トレーニングをすることにした。本来なら1時間半はジムにいた方が鍛錬になるそうなのだが、今日は時間がないので仕方がない。まずは背中の筋肉、そして胸、太もも、腹筋とマシーンを替えながら一通り試す。背筋と太もものトレーニングが思いのほかきつい。そろそろ私の施療の時間が近づいてきたので、最後に体をほぐすためウォーキング・マシーンに乗った。友達がジョギングモードに時速を上げたので、私も真似をした。いつのまにかコーチがいなくなっていたので御礼が言えなかったが、気持ちよくジムを後にした。何だかんだ言って1時間弱いたかも。。。
一旦更衣室に戻り、スポーツウェアを脱いだ。水着の上にバスローブを羽織り、大きなプールに向かう。そこで友達と別れ、私は階段を降りて施療室に向かった。スタッフがすぐに寄ってきてくれて、「カルテはありますか?」と聞いてきたので、手渡した。「こちらにどうぞ。」とお姉さんが個室に案内してくれた。入り口のすぐ横にフックがあって、バスローブをかけるようになっている。中央にはタオルと透明のビニールを敷いたベッドがデーンとあって、奥にはシャワーコーナーがあった。
「バスローブの中は水着ですか?」と聞かれたので頷くと、「水着は脱いで、お渡しするストリングを履いて下さい。髪の毛にはシャワーキャップをつけて下さいね。着替えが終わった頃にまた来ます。」と、お姉さんは私に二つの袋を残して出ていった。やっぱり紙パンツだったか、、、と思いながら、水着を脱いで言われた通りに紙で出来たストリングを履き、髪の毛はシャワーキャップで束ね、ベッドの上に横になった。顔の部分が丸く開いているので、腹ばいに寝ていても呼吸ができるのがミソ。友達yukayukaさんのエステ体験でもこのベッドだったことを思い出した。
お姉さんが戻ってきて、ついに「Maxi-Mineral」コースの開始である。「疲れた体にお勧め!」と言うものなのだが、果たしてどんな感じなのだろうか。ワクワク。
まずはオイルマッサージ。お姉さんが全身をくまなくオイルでマッサージしてくれる。この後に死海の塩でのマッサージがあるのだが、直接塩を肌につけるとかぶれることがあるので、事前のオイルマッサージが必要なのだとか。始まって早々、既に気持ちが良い。お姉さんと話していたら、家が近いことが発覚し、地元の話で盛り上がってしまった。モナコは家賃が非常に高い上に、フランス人だけはモナコ在住でもフランス政府に所得税を払わないといけないので(事業主は別として、モナコ人及び他の外国人は所得税を払う義務がないらしい。)、モナコで働くフランス人の多くはモナコには住まず(住めず)、近郊の街から通勤しているのだ。
話しながらも手は止まらないお姉さん。ふわっと良い香りが鼻を横切り、ざらざらした感触が肌に当たる。塩でのマッサージが始まったらしい。柑橘系のエッセンシャルオイルを加えているというだけあって、うっとりするような幸せな香り。ごしごし体をこすられているので、どんどん古い角質が落ちているはず。痩身にも効果があったりして、、、とウキウキした。
ブルゴーニュ地方出身と言うお姉さんは、独身でいることのマイナス点や、ニース生活での苦労を話し始め、その話には私も外国人として同感できることが多くあり、二人でしんみりと語りあった。部屋が薄暗いのもちょうど良い雰囲気だったのだ。もちろん暗い話題ばかりではなく、お姉さんのこれまでの生き方や、エステの効能、仏教の話など、フランス人の女友達と話しているように色々なおしゃべりをした。アジアの国に興味がある人やエステやアロマが好きな人とは、初めてでもすぐに打ち解けられるのが不思議。
塩でのマッサージが終わると、今度は熱い泥を体中に塗られた。熱いけど気持ち良い。真っ黒になった体はラップで包まれ、更に厚いマットみたいなものでぐるぐる巻きにされた。お姉さんは、「しばらく私のおしゃべりから開放します(笑)。のんびり、リラックスして下さいね。」と言い残して、部屋から出て行った。私はじっとしているのが苦手な、落ち着きのない人間なので、最初は指についた泥をネバネバさせて遊んでいたのだが、適度な熱さが気持ちよく、そのうちうとうとし始めた。顔には泥がついていないのだが、体中の熱気で顔の毛穴が開いてきた感じがする。汗も湧き出てきたようだ。何ともいえない夢心地。
頭上のアラームが鳴ると、お姉さんが戻ってきた。マットを取り、ラップを外してから、起き上がってシャワーコーナーに行くようにと指示を受ける。私は寝起きのようにボケ―ッとした感じで、フラフラ立ち上がり、シャワーコーナーに立った。お姉さんがシャワーをかけて泥を洗い流してくれ、後ろが終わると、「はい、前になって。」と言われ、今度は前身を流してもらった。
「細かいところは自分で流した方が良いですよね。」とシャワーを渡される。「ストリングが水浸しになって気持ち悪いだろうから、新しいのを置いていきますね。シャワーが終わったら、ストリングをつけて、またベッドに横になっていて下さい。」とお姉さんが部屋から出て行った。私は相変わらずボケボケしていたが、言われた通りに残っていた泥を洗い流し、新しい紙パンツにはきかえてベッドに横になった。もちろんまだまだ夢の中。目覚めることができないでいた。
ベッドで寝ていると、「あらー、すっかりリラックスしちゃってますね。」とお姉さんが微笑んでいた。「ごめんなさい。もうおしゃべりの相手はできないかも。。。」と心の中では謝っていたのだが、口から出た言葉は「ウィ。」の一言だけだった。あまりにも眠くて口が聞けなかったのだ。最後はアロマ乳液みたいなので全身マッサージ。体の隅々までしっかりとほぐしてもらっていたようだが、途中から完璧に寝てしまっていたので記憶がないのが残念。
外国のエステは、日本のそれに比べると、マッサージ力が足りないとよく聞くのだが、ここのマッサージは非常に素晴らしいものだった。1時間半弱の施療はあっという間で、でもとても充実していて、「はい、終わりです!」とお姉さんに目を覚まされたときは、体に新しいエネルギーが満ち満ちていることをすぐに感じた。元気いっぱい!
とは言え、寝ていたのですぐに起きることが出来ない・・(苦笑)。ゆっくりと水着&バスローブに着替え、乱れた髪を直して個室を出る。エステティシャンのお姉さんがタラソ用の温水プールの説明をしてくれた。「こちらのプールもよければお使い下さいね。」と言う。他のコース用のプールだと思うんだけど、本当に使っちゃっていいのかしら。。。
友達と待ち合わせをしていたので、まずは階段を上ってプールに向かった。少し報告をしようと思っていたのだが、なかなかうまく表現できそうになかったので、とりあえず紙パンツとシャワーキャップのことだけ話しておいた。ふとカルテを見ると、更衣室の番号札がない!(汗)。あわててエステルームに下りたが、そこにもなく、更衣室や歩いた道をもう一度たどってみたが、どこにもない。マッサージをしてくれたお姉さんが、更衣室のスタッフに電話をしてくれて一件落着したのだが、その後更衣室に行って番号を告げるたびに、「あぁ、番号札をなくした方ですね。」と誰からも言われ、ちょっと恥ずかしい思いをした。しかし、これも自業自得なり。。。
友達が施療の間、まずはさっきお姉さんが案内してくれたタラソテラピー用のプールに入ってみることにした。水圧がでるジャグジー系のコーナーで腰や肩をほぐしたり、エアロバイクならぬアクアバイクを漕いでみたり(外国人の長い足に設定されているため、かなり苦労した。涙)、冷水コーナーを一人でひゃーひゃー言いながら歩いてみたりと意外と満喫した。プールサイドにあった大きなガラス瓶に入っていたレモン水をごくごく飲み、今度は上に行って広いプールで泳ぐことにした。こちらもガラガラ。タラソのプールに比べると水温が低いが、慣れるとどうってことはない。行きは平泳ぎ、帰りは背泳ぎという定番の泳ぎ方で10往復ぐらい一気に泳いだ。気持ち良い。しかし、手を見たらしわしわになってきていた。せっかく肌に浸透したオイルがもしかしたら抜けてしまうかもと危機感を抱き、急いでプールから上がった。サウナやハマムもあったが、苦手なので挑戦せず。バスローブをまとい、サンベッドに横たわってしばし休憩。それから、更衣室に戻り、シャワーを浴びて着替えをして、身なりを整えてから、友達を迎えに行こうと思っていたら、友達の方が先に更衣室に迎えに来てくれた。遅れてごめん。。。お互い感想を述べ合い、私は帰りの電車の時間があるので、お先に失礼することにした。
何と言う幸せな時間。日が落ちて辺りは真っ暗だったが、モナコだから全然恐くない。スキップしながら駅までの道を歩いた。夏休みが終わってから楽しいことがたくさんあったが、これまでずっと忙しくて、自分では気が付いていなくても、相当体に負担をかけていたに違いない。そんな重さが一気にふっとんだような気がする。
何と言う贅沢な時間。モナコと言う場所や金額を思えば当然のことかもしれないが、いつも家族の世話をしている主婦にとっては、誰かが自分のケアをしてくれるというのは夢のようなことである。のんびりと自分のためになんて、普段なかなか時間を使えないし。。。友達と私は、ヘソクリを貯めて、再びこの場所にやってくることを誓った。その前に、栗とあやぴーをプールに連れて行ってあげなくちゃ!
Les Thermes Marins de Monte-Carlo
http://www.montecarlospa.com/
TOMOさんメッセージ送信 » |