ロンドンには夕方まで滞在できるので、ホテルの簡単な朝食(ビュッフェスタイルのコンチネンタルなので、パンとオレンジジュースと紅茶だけ)を食べながら、地図と観光ガイドを見て行き先を決め、乗っていく地下鉄の路線を決めました。(The Hyde Hotelの飲み放題の紅茶は本当に美味しかった。この先、このように美味しい紅茶は飲めませんでした。)網の目のように張り巡らされた地下鉄網だが、わりとシステマティックで、地図で方針さえたてておけば、観光客にでも乗りこなせる。東京や関西と比較すればシンプルなものです。
さて、その日の行き先は、堅実なところで、まずは大英博物館。
大英博物館。ルーブル美術館やメトロポリタン美術館等と並び、世界的に有名なミュージアムです。
ところで、英語で言えばmuseumという一つの単語ですが、大英博物館は博物館、ルーブルは美術館と訳しています。この訳をあてた人はよく見えている。
大英博物館もルーブルも、置いているものは美術品ですが、その置き方が違う。大英博物館では大英帝国が諸外国が蒐集した事物を分類し、ラベルを貼り、保管する、場所でした。「芸術」に重きをおいたルーブルとは違っていて、そこらへんは大変イギリスらしい。短い時間しか閲覧できませんでしたが、それだけは強く感じました。
(ところで、大英博物館のサイトでは、写真撮影は禁止と書いてありますが、私が行った時は現場では三脚やフラッシュ撮影でなければOKでした。あれから変わったかもしれません。)
オックスフォードは、街全体が大学みたいなもの。アメリカや日本の大学とは、システムがかなり違っていて、カレッジと呼ばれる学部の集合体でできています。これらは全寮制で、学生はそれぞれのカレッジに所属しています。
今回、ゴードン会議があるのはクイーンズカレッジ。この時期、学生は長い夏休みで出ているので、その間を会議や語学研修などに開放するのです。
クイーンズカレッジは11世紀に女王によって建てられたので、この名称がついています。
由緒正しきカレッジが多い中でも、かなり古いものの一つ。
ドミトリーは18世紀に建てられたのだとか…。 通常はバスなしなのですが、
夫婦だったのでシャワーブースがついた中では贅沢な部屋でした。
クライストチャーチカレッジの前にあるアリス・ショップ。「鏡の国のアリス」で、アリスが機嫌の悪いヒツジと出会う店にちなんでいます。
「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」に関するグッズがいっぱい売っています。しかもテニエル画のものが多くて、とてもセンスがよいです。
アリスショップの入口の写真取り忘れました。買い物のほうにしっかり気持ちがいっていて…。うう、一生の不覚。アリス・ショップの写真撮りにもう一度オックスフォードに行きたい!と言ったら配偶者から哀れみの微笑で返されました。ということで戦利品だけ。
日本からもネット購入が可能なようです。
http://www.sheepshop.com/welcome/welcome.php?pageID=welcome
オックスフォードで一番大きなクライストチャーチカレッジ。
実は映画ハリー・ポッターのロケに使われた場所なのだとか。観光客に公開はしていますが、本来は学業の場であることは変わりありません。
映画のロケで使われた食堂には ヘンリー6世をはじめとして、多くの有名人の肖像画が飾られてます。
ルイス・キャロルのもあるらしいです。
ここは実際に学生たちが使っているもので、その食事時間には入ることができません。
またこのカレッジは、ルイス・キャロルことチャールス・ドジソンが勤めていた場所。アリス・リデルはこのクライストチャーチの学長の娘だそうです。ってことで、ここはファンタジーにとても縁があるところのようです。
ガイドブックには大した記述がないものの、私はオックスフォードでこの植物園が一番気に入った場所です。もし、長期滞在が許されるならば、年間パスを買って、毎日散歩したいくらい。
オックスフォードの古い建物を背景にした、よく手入れされた庭。人気(ひとけ)があまりなく、とても静かです。さすがガーデニングの国、イギリス。もとは王立の薬草園だったそうで、全世界から蒐集された植物が、整理され、ラベルをつけられて並んでいるという感じ。さすが博物学の国でもありますね。数々の希少種がここで保護されているのだとか…。
植物園の入口には、日本の方が勤めておられました。日本からの留学生さんかな?
ボドレイアン図書館とラドクリフキャメラあたりが、本当はオックスフォード観光の中心になるはずなんだけど、何故か撮っている写真が少ない。
壮麗な建築は本当に美しかったんだけど…。
富裕な貴族、サー・トマス・ボドレイアンによって修復、整えられたボドレイアン図書館は、現在でも現役。ここの図書館で、栄えあるオックスフォードの学生たちは勉強してきたのだと。本当にうらやましい限り。
ラドクリフキャメラは図書館の別館。ちなみに 「キャメラ」とは、「部屋」という意味だとか。
学問の街、オックスフォード。だから沢山の沢山の博物館がある。ありすぎて、どれに行けばいいのかわからないほど。
その中の一つ、アシュモーリアン博物館は大学が運営する博物館としては世界一のコレクションを誇り、イギリスでも有数の博物館だそう。特にローマ関係のコレクションが豊富とか…。
残念ながら入口は半分くらい改装中だったでけれど…。ちょうど、日本の浮世絵展をやってました。
春信とか、写楽とか、えらい豊富なコレクション…。
地下にあるカフェもとてもシンプルなのですが、フレスコ画が飾ってあって、なかなか落ち着きます。
ここの紅茶はティーバックだったけど美味しかった。
「ため息の橋」はヨーロッパ中にあるらしいです。ケンブリッジにもあるとか。
ヴェネチアにあるものが、元祖だと思います。囚人が牢屋につれていかれる時にため息をついたというのが由来。でも、本来の意味は失われてこういった建物と建物を結ぶ回廊をなんでもかんでも「ため息の橋」といったんじゃないかと。
さて、これでオックスフォードとはお別れ。もしも人生をやり直すことができるなら、こんなところで学生生活を送ってみたい、と本気で思いました。まあ、それには能力その他いろんなものが足りませんが…。
それでもお陰様で、ほんの一週間とはいえ寮生活を楽しむことができたのは、幸運でした。
ファンタジーの街、オックスフォードは名残惜しいけれどまたロンドンへ戻ることに。ほぼ一泊のロンドン観光。
英国がはじめてのおのぼりさんとしては、やはりビッグベンだけは押さえておきたい、というのが我が配偶者殿のたっての願い。ということで、行きと同じHydeホテルに荷物を預けた後は地下鉄でロンドン観光にゴー!。
ロンドンの地下鉄網はかなり便利。第二次世界大戦の時の防空壕だったということもあり、きれいに整備されていて、たいていのところに地下鉄で行けます。路線はきれいに色分けがされていて、都市の初心者でも地図を頼りに乗り換えも簡単。(筋金入りの方向音痴の私がそういうんだから、間違いない。)。二階建てのバスで行くのも楽しいけれど、なにぶん時間がないので、我々は地下鉄オンリーで。
「とにかくビッグベンだ!」と配偶者。「…ただの国会議事堂の時計塔なんだけどなぁ、」と思いつつ、彼のほうが燃えているので仕方がありません。時間があれば国会議事堂の見学もしたいところだけど…今回は外を見るだけにしました。
写真に撮るには大きすぎて、撮っていませんが、このテムズ川の付近にはロンドン新名所のLondon Eye(ロンドン大観覧車)が出来てます。平日にも関わらず観光客の列ができていて、ここもパス。
エリザベス一世陛下の墓があることで有名なウェストミンスター。英国王室御用達の教会。チャールズ皇太子と故ダイアナ皇妃との結婚式もここでしたっけ。残念なことに内部の撮影不可でした。
ヨーロッパで大きな大聖堂はかなり行ったので、もう驚くことはないとタカをくくっていたのですが…。ここは違いました。
死してなおその威を示そうとする女王陛下の意志と凄まじい権力への志向を感じます。God save the Queen!
彫刻で彩られた門の中に入った途端、国家と結婚した女王の高笑いが聞こえそう…。目が痛くなりそうに細部まで作り込んだ彫刻で飾られた室内。美しいというよりは「呆気にとられる」という感じ。もっともエリザベス一世の墓のとなりには、メアリ女王の墓もあったりして…。最後まで死刑執行をためらった女王の意志か、歴史の皮肉か。(と、その時は思ったのですが、エリザベス1世が後継者にメアリ・スチュアートの子を選んだからだそうです。)
英国の文学者の名前が刻まれた床や、ニュートンの墓などなども壮観の一言です。
さて、こういったゴシックの教会を見るたびに「永遠」という観念を思います。自然の変化が巡り巡っていくことを言祝ぐ日本文化に育った身にはいささか重苦しい。
尖塔が天に届くようにどこまでも高く、石と彫刻で固められた聖堂はかたくなまでに厳かに、きらびやかなステンドグラスは差し込む天の光そのままに…。現世(このよ)に天上の永遠をそのまま具現することへの西洋文化の執念を見せつけられます。
ミュージカル大好き人間としては、せっかくロンドンに行ったのだから本場イーストエンドでミュージカルが見たい。「オペラ座の怪人」は何度か見ているけれど、やはりヨーロッパで見るにはこれでしょう。なので、ちょっと無理してチケット屋さんでチケットを買いました。二度と見られないかもしれないし。ロンドン最後の夜を飾るには相応しい。
その甲斐あって、ロンドンのPhantomは素晴らしかったです。映画版をかなりよいと評価していたんだけど、やはり舞台には全然敵わない。Phantomが違いました。話は破綻していても、彼の歌の迫力だけで、3時間が保ちます。絢爛たるテナーの魔術。
歴史の暗部や数々の忌まわしい伝説で有名なロンドン塔。
監獄や処刑場であったことで、血塗られた世界史の舞台…、アン・ブーリンの幽霊が徘徊するということで、かなり期待して行ったロンドン塔ですが。
結果から言ってしまうと、非常に美しいシステマティックな観光地でした。入口から出口まで、ことある事に土産物屋が並ぶその姿は、ディズニーランド的資本主義の王城。これじゃ、アン・ブーリンのようにシャイな亡霊は、逃げ出したくなるんじゃないかしらん、と要らぬ心配を…。
さて、ロンドン塔と一口にいっても、有名なホワイトタワーだけではありません。もともとは要塞城なので、川に沿って、各年代の建物の集合体といった感じ。そのひとつひとつにいろんな展示物があります。
なかでも世界最大のカットダイヤモンド「偉大なアフリカの星(The Great Star of Africa)」が展示されているジュエルタワーは有名です。動く歩道に乗って宝石群の前を通るだけなので、残念ながら内部の撮影は不可。とはいえ、あれほどにセキュリティが甘い状態で展示してあるってことは、レプリカなのかなぁ…とも思うのですが、王釈に添えられたその輝きは確かに見事なものでした。
ホワイトタワーの内部は、武器その他剣呑なものの博物館。要塞だものなぁ。
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