フランス パリ by
ariahisaeda
2003年5月8日の記事, 更新日 2007年5月17日
オペラ座外観
オペラ座の階段
オペラ座の階段
観客席
階段下
大シャンデリア
この日でパリを後にするのだが、実は飛行機の出発は夜。というわけで、ほぼ丸一日をこのパリで過ごすことができる。ホテルに荷物を預けて、最後の観光に。
さて、ここで突然思い出してオペラ座に行こうということになる。相変わらずの計画性のなさ、ではあるが。
オペラ座。パレ=ガルニエ。オペラ=ガルニエとも呼ばれる。映画やミュージカルの「オペラ座の怪人」の舞台ともなった、歴史ある劇場である。
1875年に、当時36歳の設計士シャルル=ガルニエの設計によって、建設されたパリのシンボルのひとつ。
外観は2000年になって、改装されたらしく、キレイに化粧直しがされている。特に頂上に飾られてい彫刻など、金色が新しすぎて、いささかチャチに見える。まあ、あと20年くらい経ると落ち着くのかもしれないけれど。
しかし、圧巻はその内部である。装飾過多な「ナポレオン三世」スタイル。高い天井のその端まで、悪趣味なほどに彫刻とシャンデリアの光と影で演出された内装は、「美しい」という言葉すら飲み込ませるほどの迫力がある。
まさに「劇場」の中の「劇場」。「劇」に酔わせるための舞台装置として、これほどのものはないだろう。いや、下手をすれば、「劇」のほうが負ける。この空間自体を凌駕するなにものかがなければ…。
そのためか、現在この劇場はバレエが中心で、オペラが開催されるのは稀だとのこと。
「オペラ座の怪人」の物語を産んだ巨大なシャンデリア。実に7トンの重さがあるそうだ。天井を飾るシャガールの絵。皇帝の色である緋色の緞帳と金色で飾られた客席。客席の豪華さ、華麗さ、ためいきものである。
さらに、私が惹かれるのは、訪れる人もまばらな、奧の部屋である。暗い階段の裏に飾られた、人を招く怖ろしい顔をした彫刻たち。なるほど、Phantom(異形)の一匹や二匹、住み着いていてもなんの不思議もない。
悪趣味も極めれば美。美を極めれば、それは非現実につながる。
ここまで徹底すれば、もう幽界の光景である。数知れぬ蝋燭の光が輝けば輝くほど、まばゆければまばゆいほど、その奧に宿す闇は濃く、深くなる。
まったく、一種サイコな情熱を感じさせる。見ているだけで、クタクタに疲れてしまった。