地下道に入るエスカレーターで、その男は後ろを振り向き、仲間らしきやつに向かって何か話していた。
何を話しているかはわからないけど、「ちょっとこいつを送ってくる」みたいな感じで俺のことを指差しながらニヤニヤしている。
まったく・・・イタリアはスリが多いとか、治安が悪いとか、出発前に散々脅されていたから、細心の注意を払って行動しているはずなのに、この状況は防ぎようがなかった。
大きな荷物をゴロゴロ転がしているし、地理的なことも言葉もわからない。周りに人はいない。
付いて来いというけど、どこ連れてく気だろう??
エスカレーターを降りて、地下道を少し進んだところに右に折れる道があった。
そこを右に曲がると外に出るようになっていて、外は真っ暗。
男は、シャトルバスはこっちだ!と言って外に来いと言うけれど・・・
そんな真っ暗なとこ誰が行くか!!
まっすぐ進んだところに階段があったので、俺はそっちへ行くと言って前に進んだ。
イタリア人がそっちへ行っても電車は終わってる、と言い張るが、わかった、わかった、確認して戻ってくると言って前に進んだ。
足早に階段のほうに進むと、そのイタリア人は「チッ!」と舌打ちした。
なんだ、意外にあきらめ早かった・・・(笑)
というか、ほんとに、ただシャトルバスに乗せたかっただけだったのかもしれない・・・
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